第2話「こわかったぁ」

 

今度は新幹線でのお話です。この話は誰もが体験する可能性がある身近な恐怖です。

 

その日小山は大阪での仕事(それも大阪大学)を終え、新大阪駅から東京へ帰る途中で した。仕事が順調に終わったせいもあり小山はすっかりオフモードで座席にくつろ いで発車時間を待っていたのでした〔新大阪発車)。

 

すると隣の車両からいかにも

ヤ○ザ風のおじさんが入ってきました。

 

小山は「さすが大阪だなぁとのんきな感想を胸に抱いていました」。その後に起きる恐怖もしらずに…

 

そのヤク○風おじさんはチケットを片手に持ちブツブツ言いながら歩いてきます。

 

「11番のE…11番のE…11番のE…」

 

その言葉が聞こえたとき、小山の背筋に冷たいものが走りました。そうです。11番 のEはまさに小山が座っている席なのです。

 

席を立とうにももう遅く、その○クザ風おじさんは小山のすぐ横に立っています。 そして一言つぶやきました。

 

 ヤ「ここや…」

こ「×△○…。△…。×。」

(顔引きつっています)

 

11番のEに小山が座っていることを認識したヤク○風おじさんの顔が

 

  どんどん凶悪な 表情

 に変わっていきます。

 

すでに冷静さを失っている小山は謝ることも立ち上がる こともできません。

心臓バクバクの小山の心中では生命の危機を迎えて生存本能が警報が鳴り響かせています。

「えらいこっちゃ〜」と。

 

凶悪な表情になったヤ○ザ風おじさんは小山の方を睨んでから、もう一度自分のチケットをみてつぶやきました。

 

ヤ「なんや、隣の車両や…」

 

そう言うと、ヤク○風おじさんはさっさと隣の車両に行ってしまいました。小山は
あまりの恐怖に声もでず、しばらく固まっていました。そしてやっとその緊張がと
けて一言。

 

「こわかったぁ〜」

 

 

解説:またも席ネタでした。このとき小山はもうオフモードだったせいか確かにチ ケットをよく見てなかったので、「これは…もうだめだ…」と観念してしまいまし た。たった数秒の出来事でしたが、この事件以来小山は最低3回はチケットと座席番号を確認する習慣が付きました。