Solarisでコマンドパスを追加する
- 2008.08.20
- Solaris
echo $PATHしてみると、/usr/binだけだった。さみしい。
Solarisサーバの構築直後には、作業環境を整えるべくコマンドパスを追加しておく。
最終的に、gnuのgcc, gtar, gmakeをcc, tar, makeとして使えるようにする。
■コマンドパスを追加する
<コマンドパスを追加するファイル>
/etc/profile sh、bashを利用する全ユーザが対象の場合、最初に実行されるのでこれを編集する。
$HOME/.profile ユーザがログインしたときに実行されるので、個別対応のときに編集する。
/etc/skel/local.profile 今後追加するユーザの$HOME/.profileとしてコピーされる。
/etc/skel/local/cshrc csh用。
<追加するパス>
/usr/sbin システム、ネットワーク関連のコマンド
/usr/local/bin 独自にインストールするコマンド
/usr/sfw/sbin Companion CDからインストールしたsmb、tcpd、mysqlなど。
/usr/sfw/bin Companion CDからインストールしたgcc、gtar、wgetなど。
/usr/ccs/bin makeなどコンパイルに必要なコマンド
</etc/profileの最後に追加>
PATH=/usr/local/krb5/bin:/sbin:/usr/sbin:/usr/bin:/usr/local/sbin: /usr/sfw/sbin:/usr/sfw/bin:/opt/SUNWvts/bin:/usr/local/bin: /usr/openwin/bin:/usr/ccs/bin:/usr/ucb:/usr/lib/vxvm/bin export PATH
sh, bash を使う場合は以上で作業完了。ユーザ個別に対応したり、 きめ細かく設定したり、cshを使うときは以下の作業を行う。
■コマンドパスを削除する
$HOME/.profileに以下の記述があったら削除しておくと安心。
. カレントパス。操作防止のため
/etc 現在のSolarisには実行ファイルは含まれていないため
■環境設定の実行順序(sh、bashおよびksh)
- /etc/profile
- $HOME/.profile
この順序で実行されるので、
全ユーザ共通で指定したい場合: /etc/profileを変更すると便利。
各ユーザ個別で指定したい場合: $HOME/.profileを変更するとよい。
■環境設定の実行順序(csh)
- /etc/.login
- $HOME/.cshrc シェル実行時に実行される。シェル変数を設定するために使う。
- $HOME/.login ログイン時に一回実行される。環境変数を設定するために使う。
■.profile、.cshrc、.loginファイルは誰が作るか?
ユーザ環境設定ファイル .profile、.cshrc、.login はユーザ作成時に
/etc/skel/local.profile
/etc/skel/local.cshrc
/etc/skel/local.login
の3つのファイルが$HOMEにドットファイルとしてリネーム&コピーされる。
$HOME/.profile
$HOME/.cshrc
$HOME/.login
ただし、useradd -mで、ホームディレクトリを作成を指示した場合は local.* のままコピーされるので、自分でドットファイルにリネームすること。
ユーザをたくさん登録するときは、ドットファイルをコピーしておくと便利。local.*ファイルは削除しない。(useradd -m指定しないときのために)
# cd /etc/skel/ # cp local.profile .profile # cp local.cshrc .cshrc # cp local.login .login
■.profile を変更する例
$HOME/.profile または、/etc/skel/local.profile を変更する。
(変更前)
PATH=/usr/bin:/usr/ucb:/etc:. export PATH
(変更後の例)
PATH=/usr/bin:/usr/ucb PATH=/usr/local/krb5/bin:/sbin:/usr/sbin:/usr/bin:/usr/local/sbin:/opt/SUNWvts/b in:/usr/local/bin:/usr/openwin/bin:/usr/ccs/bin:/usr/ucb:/usr/lib/vxvm/bin:$PATH export PATH
最初のPATHの/etcと.(ドット)を削除して、追加したいパスを次の行で指定した。
■gtar, gcc, gmakeを使えるようにする
Solarisのtarではなく、GNUのtarを常時使いたい。同様にgcc, gmakeも。
# cd /usr/local/bin/ # ln -s /usr/sfw/gtar tar # ln -s /usr/sfw/gcc gcc # ln -s /usr/sfw/bin/gmake make
which tar したときに/usr/bin/tar, /usr/sbin/tar等が存在している場合は、リネームしておく。
# cd /usr/sbin/ # mv tar tar_
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